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「ボヘミアン・ラプソディ」に続け!ロックバンドKISSのサクセスストーリーが映画化

KISS Rock Star
Photo: Alberto Cabello (Wikimedia Commons / CC BY 2.0)

米有力メディアDEADLINEが独占として報じたところによると、Netflixが人気ロックバンドKISSの伝記映画の製作に乗り出したとのことことです。まだ権利関係の契約が完了していないためか詳細が明らかになっていませんが、「パイレーツ・オブ・カリビアン 最後の海賊」(共同監督)、「マレフィセント2」のヨアヒム・ローニングが監督を務める予定で、出演者は現在のところ明らかになっていません。

KISSのマネージャーが映画化に言及

長年KISSのマネージャーを務めているドク・マギーは、昨年行われたインタビューでドキュメンタリー映画とは別に、KISSの伝記映画が進行中であることを明かしていましたが、どうやらNetflixが映画化権を獲得するようです。

クイーンに続く70年代ロックバンドの伝記映画

1970年代にブレイクしたロックバンドの伝記映画といえばクイーンを題材とした「ボヘミアン・ラプソディ」が記憶に新しいところです。この作品は興行的に世界的大ヒットを記録しただけでなく、アカデミー作品賞にノミネートされ、主演男優賞をはじめとした4部門でオスカーを獲得する大成功を収めました。

二匹目のドジョウとして、KISSの伝記映画が製作されるのは自然な流れともいえます。KISSもクイーン同様、1970年代に熱狂的な人気でブレイクしたロックバンドで、紆余曲折を経ながら現在も活動を続けており、2014年にはロックの殿堂入りを果たしています。
しかし、KISSは既に最終的な活動休止が決定しており、それに向けたワールドツアー "End of the Road" を2019年からスタートしています。
(当初は2021年7月17日、KISS発祥の地ニューヨークでのコンサートを最後に活動を休止する予定でしたが、コロナ禍の影響でスケジュールは大幅に延期される見込みです。)

KISSが1973年に結成されて以来、半世紀近くもの間サクセスストーリーを紡いできたわけですが、それが活動休止によって終焉しようとしているこのタイミングで本作は製作されます。話題性とともに多くのファンの支持を得ることでしょう。

NHKとは古くから縁があるロックバンドKISS

KISSは日本でも非常に人気のあるロックバンドで、2020年3月にNHKで放送されたドキュメンタリー「ザ・ヒューマン スペシャル「誇り高き悪魔 KISSジーン・シモンズ」が話題になりました。この中でジーン・シモンズは、活動休止の理由について触れており、年齢的に非常に重い衣装を着けてライブ活動を続けることはもう限界であると語っています。また、NHKでは2019年末の紅白歌合戦でYOSHIKIと共演しヒット曲「ロックン・ロール・オール・ナイト」を披露しています。

なお、KISSは1970年代にブレイクした後、1977年に来日して日本武道館でコンサートを行っていますが、この模様をNHKは当時人気があった洋楽番組「ヤング・ミュージック・ショー」で放送しています。図らずもNHKとKISSは古くから縁があったようです。

ポール・スタンレーに関するエピソード

今回製作される映画では、KISSのリードボーカリスト、ポール・スタンレーとバンドリーダーとなるジーン・シモンズが出会い、その後オーディションでギタリストのエース・フレーリー、ドラマーのピーター・クリスが参加する過程が描かれる模様です。また、ポール・スタンレーが生れつき右耳に障害をもっており、その外見からコンプレックスを持っていたことにも触れられるようです。

KISSが初めて契約したレコード会社、カサブランカ・レコードは当時経営が悪化していたものの、KISSのファーストライヴアルバム「地獄の狂獣 キッス・ライヴ Alive!」が大ヒットしたことから倒産を免れたというエピソードがあり、映画のストーリー構成としておもしろい材料となりそうです。なお、映画の製作にあたっては、ジーン・シモンズとポール・スタンレーが緊密に協力するとの情報です。

タイトルが「デトロイト・ロック・シティ」ではない理由

映画のタイトルは「Shout It Out Loud(原題)」で、KISSのファンなら誰で知っているヒット曲(邦題:狂気の叫び)の曲名です。

ロックバンドの伝記映画でヒット曲をタイトルにする流れは「ボヘミアン・ラプソディー」から来ているわけですが、KISSの代表曲といえば、なんといっても「デトロイト・ロック・シティ」。なぜこれをタイトルにしなかったのか?その理由は明快です。1999年に同名の映画「デトロイト・ロック・シティ」(原題も同じ)が公開されているからに他ありません。

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