全米でベストセラー本となった「ヒルビリー・エレジー」(原題:Hillbilly Elegy: A Memoir of a Family and Culture in Crisis)が「アポロ13」のロン・ハワード監督によって映画化されました。
日本ではあまり馴染みのないこのベストセラーは、アメリカの貧しい白人労働者階級の家庭で育った原作者J.D.ヴァンスの回想録となっています。
この原作が世界的に注目されたきっかけは、ドナルド・トランプ氏がなぜ大統領選に勝利したのか?についての答えがこの本に描かれているからだと言われています。トランプ氏が選挙キャンペーンのスローガンとしてきた "Make America great again" は、アメリカの荒廃した地域に暮らす白人労働者階級に絶大な支持を得ました。
原作は、日本では光文社より「ヒルビリー・エレジー アメリカの繁栄から取り残された白人たち 」というタイトルで刊行されています。
原作の脚色は実写版「アラジン」、「シェイプ・オブ・ウォーター」のヴァネッサ・テイラー。キャストは、主人公ヴァンスにガブリエル・バッソ。薬物中毒の母親を「アメリカン・ハッスル」のエイミー・アダムス、主人公を成功に導く祖母を名優グレン・クローズが演じており、強力に脇を固められた映画となっています。
製作はロン・ハワードのプロダクションであるイマジン・エンターテイメント。配給権をNETFLIXが獲得しているため、ネット配信と一部の劇場で今年11月に公開されます。
なお、日本でもNETFLIXでの配信が予定されており、邦題は「ヒルビリー・エレジー -郷愁の哀歌-」となっています。